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経営理念

『黒須建設と関わるすべての人を幸福にする』

経営理念には私の強い想いが込められています。 何の為に起業をしたのか?何を目的として会社を運営しているのか?です。
そして会社の命題はなんと言っても事業を永続・発展させることです。
今日まで会社を支えて頂いたお客様や、会社を発展させた社員や協力業者様への責任であるからです。そんな想いから経営理念をつくりました。
当初、私は経営理念をつくることに反対でした。
理由は経営理念も大切だと思いましたが、我々中小企業には目の前の問題課題がいっぱいあり、先にするべきことがたくさんあったからです。
まだまだ経営理念を掲げるのには早すぎる!との思いでした。

その後いつもの日常が過ぎてゆく中で世の中を見渡した時、経営理念を持たずに迷走している企業がたくさんあることに気づきました。 そして後世のことも考え、経営理念をつくるべきだと強く感じました。お客様の笑顔や、仲間(社員・協力業者)の仕事に対する姿勢を見ていたら、言葉にせずとも経営理念はありました。

「黒須建設と関わるすべての人を幸福にする」
経営理念がすんなりと私の中に具現化しました。素晴らしい経営理念が出来ました。
また、ある研修でお世話になった社長に相談したところ、下記の貴重な一節をアドバイス頂きました。本当にありがとうございました。

イギリスの工場経営者が、息子に会社を譲った翌朝、夫婦で工場内にある、 創業以来苦楽をともにした木製の机を前に向き合います。

1杯の紅茶で来し方を語り合ったのち、2人は始発の列車で 故郷に戻りました。以来、再び工場を訪れることはありませんでした。 出社した45歳の息子は、机の上におかれた1行の手紙を目にします。 「わたしはあきらめたことがない」-父が息子に残した言葉はたったこれだけでした。

しかし、この1行には、創業以来の万感の思いが込められていました。 この言葉は社是となり、会社の入り口に掲げてあるそうです。 イギリス人の日本文学研究者から教わった挿話です。 どんなに身軽に歩いているように見える人でも、心のどこかに重荷を背負っているものだ-といった人がいます。 一枚の写真に写っている経営者は細身で背が高く、温厚篤実で、屈託がない紳士にみえました。

「わたしはあきらめたことがない」と息子に残して故郷に戻った経営者です。 取材源は、経営者の姪にあたるイギリス人の日本文学研究者です。 年明け、大阪で再会しました。後日鐔です。後事を託した息子さんには障害がありました。 困難を背負いながらもよく奮闘され、業績を伸ばされたそうです。 無くなった父の葬儀で、実家に戻った息子さんは二通目の手紙を目にします。

それは、父の自室の机に彫り付けてありました。毎朝、彫りつけた文字に手をあてて念じていた 父の姿を母から聞きます。

Dear Son, Overcome Your Troubles and Reach for joy!とありました。 息子よ!悩みをのりこえて歓喜にいたれ!-社業を息子に譲って、亡くなるまでほぼ十年、思いものを心に抱いて 故郷で過ごした創業者の刻々の苦闘を感じさせます。

子を千尋の谷に突き落した獅子の故事を思い起こさせます。今、三代目が育ちつつあるそうです。

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